問1 2 価の酸の濃度を求める
濃度の分からない硫酸 20.0 mL を、0.150 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液で滴定すると、中和点までに 24.0 mL 必要だった。硫酸のモル濃度を求めよ。
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硫酸は 2 価、水酸化ナトリウムは 1 価です。
中和滴定は、濃度の分かっている酸や塩基の溶液を少しずつ加えて、ちょうど中和するまでの体積から、もう一方の濃度を求める実験です。計算はできても、なぜ pH が急に跳ね上がるのか、なぜ酢酸にはフェノールフタレインなのかは、教科書の図を見るだけでは実感しにくいところです。このページでは、自分で 1 滴ずつ加えながら、滴定曲線、中和点と中性の違い、指示薬ごとのずれ、器具の水ぬれの影響を確かめます。
化学基礎の人へ:pH の計算(log)がなくても、量的関係、滴定曲線の形、指示薬の選び方は読めます。「pH の計算」の節は化学で学ぶ内容なので、あとで読めば大丈夫です。
シミュレーターを動かす前に、直感で答えを選んでください。正解は、操作したあとに開いて確かめます。
予想1 0.10 mol/L の酢酸 10 mL に、0.10 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液を加えていきます。ちょうど中和したときの pH は?
正解:ウ pH は 8.72 です。中和点は「酸と塩基が過不足なく反応した点」で、「中性になる点」ではありません。できた酢酸ナトリウムの水溶液が弱い塩基性を示します。
予想2 同じ濃度、同じ体積の塩酸と酢酸を、それぞれ同じ水酸化ナトリウム水溶液で中和します。必要な量はどうなる?
正解:イ どちらも 10.00 mL です。酢酸は少ししか電離していませんが、H+ が中和で使われると、残りの酢酸が次々に電離します。中和に必要な量は、酸の強さではなく、価数と物質量で決まります。
予想3 0.10 mol/L の塩酸 10 mL に、0.10 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液を加えます。9.95 mL から 10.05 mL まで、たった 2 滴で pH はどれくらい変わる?
正解:ウ pH は 3.60 から 10.40 まで、6.80 も変わります。pH は濃度の log なので、残った H+ が少なくなるほど、同じ 1 滴で大きく動きます。この急な変化を pH ジャンプといいます。
予想4 酸を入れるコニカルビーカーが、洗ったあとの純水でぬれていました。中和に必要な滴下量はどうなる?
正解:イ 水が増えても、ビーカーに入っている酸の物質量は同じだからです。濃度は下がるので、はじめの pH は変わりますが、中和に必要な滴下量は同じです。一方、ビュレットやホールピペットがぬれていると、結果が変わります。
グラフの点をドラッグするか、スライダーとボタンで滴下量を変えます。「濃度を当てる」では、pH を見ずに色だけを頼りに、本物の実験と同じように濃度を求めます。
pH 1.00
2 本の棒がそろうところが中和点です。酸や塩基の強さには関係しません。
上から順に試して、気づいたことに印をつけていきましょう(印はこの画面の中だけで使い、保存はされません)。
やってみる「+1 滴」を押して、9.95 mL から 10.05 mL まで進める。
見るところ10 mL の手前では、5 mL 加えても pH は 1.00 から 1.48 までしか動きません。ところが、9.95 mL から 10.05 mL の 2 滴で、3.60 から 10.40 まで動きます。
やってみる塩酸の曲線と酢酸の曲線を重ねる。
見るところ2 本の曲線は、はじめの pH も途中の形も違いますが、どちらも 10.00 mL で跳ね上がります。10.00 mL を過ぎると、水酸化ナトリウムが余るので、ほとんど同じ線になります。
やってみる3 つの組み合わせで「中和点へ」を押す。
見るところ中和点の pH は、順に 7.00、8.72、5.28 です。弱酸と強塩基なら塩基性側、強酸と弱塩基なら酸性側に傾きます。
やってみる酢酸の滴定で、指示薬をメチルオレンジに変える。
見るところ色が変わるのは 0.14〜3.11 mL で、中和点の 10.00 mL よりずっと手前です。ここで止めると、酢酸の濃度を本当の値の 3 分の 1 以下と求めてしまいます。フェノールフタレインに戻すと、10.00〜10.02 mL で色が変わります。
やってみる酢酸にアンモニア水を加える。指示薬を順に変える。
見るところ中和点の前後 2 滴で、pH は 6.81 から 7.19 までしか動きません。変色域の幅が 1.6 ある BTB でも、色が変わる間に 0.7 mL 以上進みます。どの指示薬でも正しく止められないので、この組み合わせでは指示薬を使う滴定をしません。
やってみる塩酸と NaOH を、どちらも 0.010 mol/L にする。
見るところ前後 1 滴の pH は 4.60〜9.40 にせまくなります(0.10 mol/L では 3.60〜10.40)。メチルオレンジの変色域がジャンプの外に出て、中和点より 1 mL 以上手前で色が変わり始めます。
やってみる「コニカルビーカーの純水」を変える。
見るところはじめの pH は 1.00 から 1.78 に上がりますが、中和点は 10.00 mL のままです。水が増えても、酸の物質量は変わらないからです。
やってみる共洗いをしない場合に印をつけて、「求めた濃度」を見る。
見るところビュレットがぬれていると滴下液が薄まり、滴下量が 11.11 mL に増えて、濃度を 0.111 mol/L と大きく求めてしまいます。ホールピペットがぬれていると、はかりとる酸が減り、滴下量が 9.00 mL に減って、0.090 mol/L と小さく求めてしまいます。
やってみる硫酸に変えて、棒の横の数値を見る。
見るところ同じ 0.10 mol/L、10 mL でも、硫酸は 1 mol から H+ を 2 mol 出すので、中和点は 20.00 mL です。棒の横の数値も、塩酸の 2 倍の 2.000 mmol になります。
やってみる炭酸ナトリウムに塩酸を加える。指示薬を変えて見る。
見るところ10.00 mL と 20.00 mL の 2 か所で pH が下がります。フェノールフタレインの赤は 1 段目のあたりで消え、メチルオレンジの色は 2 段目のあたりで変わります。
酸が出す H+ の物質量と、塩基が受け取る H+ の物質量が等しくなる点が中和点です。価数を a、b、濃度を c、c′、体積を V、V′ とすると、次の式が成り立ちます。
左が酸、右が塩基です。両辺に同じ単位の体積を使えば、mL のままで計算できます(mol/L × mL = mmol)。酸や塩基の強さは式に入りません。これがシミュレーターの 2 本の棒です。
濃度の分からない硫酸 10.0 mL を、0.10 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液で滴定すると、中和点までに 16.0 mL 必要でした。硫酸は 2 価、水酸化ナトリウムは 1 価なので、硫酸の濃度を c とすると
アンモニアの価数 アンモニアは水酸化物イオンを持っていませんが、NH3 1 mol が H+ 1 mol を受け取るので、1 価の塩基です。炭酸ナトリウムは Na2CO3 1 mol が H+ 2 mol を受け取るので、2 価の塩基として扱います。
| 器具 | 使い方 | 純水でぬれていたら |
|---|---|---|
| ホールピペット | 決まった体積の溶液を正確にはかりとる | 共洗いする。水が残ると、中の溶液が薄まり、はかりとる物質量が減る |
| ビュレット | 滴下した体積を 0.01 mL まで読む | 共洗いする。水が残ると滴下液が薄まり、滴下量が増える |
| メスフラスコ | 決まった体積の溶液を正確につくる | ぬれたまま使ってよい。標線まで純水を入れるので、物質量も体積も変わらない |
| コニカルビーカー | はかりとった溶液を入れ、滴下を受ける | ぬれたまま使ってよい。入っている物質量が変わらない。中の溶液で共洗いしてはいけない(壁に残った分だけ物質量が増える) |
共洗いは、これから入れる溶液で器具の内側を数回すすぐことです。ホールピペットとビュレットは、中に入れた溶液の濃度をそのまま使うので必要です。また、ホールピペット、ビュレット、メスフラスコは、目盛りが正確でなくなるので、加熱して乾かしません。
指示薬の色が変わって滴定を止めるところを終点といいます。中和点は計算で決まる点、終点は実験で見る点です。この 2 つが近くなるように指示薬を選びます。
滴定曲線は、横軸を滴下量、縦軸を pH にしたグラフです。4 つとも、0.10 mol/L の酸 10 mL に、0.10 mol/L の塩基を加えたときの、このページの定数での計算値です。
| 組み合わせ | はじめの pH | 中和点の pH | 前後 1 滴の pH | 中和点の液性 |
|---|---|---|---|---|
| 強酸×強塩基 塩酸+NaOH | 1.00 | 7.00 | 3.60〜10.40 | 中性 |
| 弱酸×強塩基 酢酸+NaOH | 2.88 | 8.72 | 7.04〜10.40 | 塩基性 |
| 強酸×弱塩基 塩酸+NH₃ | 1.00 | 5.28 | 3.60〜6.95 | 酸性 |
| 弱酸×弱塩基 酢酸+NH₃ | 2.88 | 7.00 | 6.81〜7.19 | 中性(酢酸の Ka とアンモニアの Kb が同じ値のため) |
pH は水素イオン濃度の桁を表す数です。余っている H+ が 10 分の 1 になると、pH は 1 上がります。塩酸の滴定では、はじめ 1.00 mmol ある H+ を 0.90 mmol 中和しても、残りはまだ 10 分の 1 で、体積の増加を除くと pH は 1 しか上がりません。ところが、最後の数滴では、残りの H+ が次々に 10 分の 1 になるので、pH が大きく動きます。中和点を過ぎると、今度は OH− が 0 から増えていくので、やはり最初の数滴で大きく動きます。
酢酸に水酸化ナトリウムを少し加えると、酢酸と酢酸イオンが両方ある溶液になります。ここに OH− が来ると、残っている酢酸が H+ を出して打ち消すので、pH があまり変わりません。これが緩衝作用で、曲線のなだらかな部分です。
酢酸と水酸化ナトリウムからは酢酸ナトリウムができます。酢酸イオンは水から少し H+ を受け取り、OH− が増えるので、弱い塩基性になります(塩の加水分解)。塩酸とアンモニアからできる塩化アンモニウムでは、アンモニウムイオンが H+ を出すので、弱い酸性になります。
指示薬の色は、変色域と呼ばれる pH の範囲で変わります。中和点に近い滴下量で色が変わるのは、変色域が pH ジャンプの中にほぼ入っている指示薬です。
| 指示薬 | 変色域 | 酸性側の色 → 塩基性側の色 |
|---|---|---|
| フェノールフタレイン | 8.3〜10.0 | 無色 → 赤 |
| ブロモチモールブルー(BTB) | 6.0〜7.6 | 黄 → 青(途中は緑) |
| メチルレッド | 4.4〜6.2 | 赤 → 黄 |
| メチルオレンジ | 3.1〜4.4 | 赤 → 黄(途中は橙) |
どれも 0.10 mol/L の酸 10 mL に 0.10 mol/L の塩基を加えるとします。変色域の両端になる滴下量が、中和点からどれだけずれるかで判定しました。ずれが中和点の 1 % 以内を ◎、2 % 以内を ○、それより大きければ × とします。これはこのページの目安です。シミュレーターで塩基に酸を加えるときは、フェノールフタレインは赤が消える pH 8.3 だけで見ます。判定は、このページの定数と変色域での結果です。
| 組み合わせ | PP | BTB | MR | MO |
|---|---|---|---|---|
| 強酸×強塩基 | ◎ | ◎ | ◎ | ○ |
| 弱酸×強塩基 | ◎ | × | × | × |
| 強酸×弱塩基 | × | × | ◎ | ○ |
| 弱酸×弱塩基 | × | × | × | × |
PP:フェノールフタレイン、BTB:ブロモチモールブルー、MR:メチルレッド、MO:メチルオレンジ。
定数や変色域の値が資料によって少し違っても、上の 4 つの結論は変わりません。変わるのは、強酸×弱塩基の BTB の判定だけです。BTB はこの表では × ですが、ずれが目安の 2 % の近くにあり、値のとり方で ○ にもなります。
ジャンプと変色域の重なり方は、濃度でも変わります。塩酸と水酸化ナトリウムをどちらも 0.010 mol/L にすると、メチルオレンジは大きくずれて × になります。フェノールフタレインは、変色域の上の端が 10.20 mL(2.02 %)で目安の 2 % の境目にあり、このページの値では × です。値のとり方で ○ にもなります。BTB は ◎ のままです()。
化学では、曲線の代表的な点の pH を計算できます。0.10 mol/L の酢酸 10 mL に、0.10 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液を加えます(Ka = 1.8×10−5 mol/L、log101.3 = 0.11、log101.8 = 0.26、log102 = 0.30、log105.3 = 0.72)。
電離度が小さいので、[H+] = √(cKa) で近似します。
シミュレーターの 2.88 は、近似を使わずに解いた値です。
酢酸と酢酸イオンの濃度が等しくなります。電離定数の式で、[CH3COO−] と [CH3COOH] が約分されるので、[H+] = Ka です。
この点は濃度を変えてもほとんど動きません。滴定曲線から Ka を読み取れるということです。シミュレーターの 4.75 は、log の値を丸めず、溶液の中の H+ の分も入れて解いた値です()。
酢酸ナトリウムの濃度は 1.0 mmol ÷ 20 mL = 0.050 mol/L です。酢酸イオンの反応の定数は Kb = Kw ÷ Ka です(アンモニアの Kb とは別の値です)。
酢酸イオンの反応は無視できるので、余った水酸化ナトリウムだけで考えます。余りは 0.10 × 5 = 0.50 mmol で、全体は 25 mL です。
シミュレーターの値は 12.30 です()。
炭酸ナトリウムに塩酸を加えると、次の順に反応します。
1 段目の終わり(炭酸水素ナトリウムができる点)の pH は 8.34、2 段目の終わりの pH は 3.91 です(0.10 mol/L の炭酸ナトリウム 10 mL、0.10 mol/L の塩酸、二酸化炭素が溶液に残るとしたとき)。だから、1 段目はフェノールフタレインの赤が消えるところで、2 段目はメチルオレンジの色が変わるところで読みます。
1 段目の滴下量と 2 段目までの滴下量の比は 1 : 2 です。水酸化ナトリウムが混ざっていると 1 段目の滴下量が増えるので、この差から混ざっている量を求められます。
25 ℃ の水溶液とします。解説を開く前に、紙に式を書いてみましょう。
濃度の分からない硫酸 20.0 mL を、0.150 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液で滴定すると、中和点までに 24.0 mL 必要だった。硫酸のモル濃度を求めよ。
硫酸は 2 価、水酸化ナトリウムは 1 価です。
シュウ酸二水和物 (COOH)2・2H2O(式量 126)1.26 g を水に溶かして 200 mL にした。この溶液 10.0 mL を、濃度の分からない水酸化ナトリウム水溶液で滴定すると、中和点までに 12.5 mL 必要だった。(1) シュウ酸水溶液のモル濃度、(2) 水酸化ナトリウム水溶液のモル濃度を求めよ。
(1) 水和水を含めた式量 126 で物質量を求めます。1.26 ÷ 126 = 0.0100 mol です。水に溶かすと (COOH)2 が 0.0100 mol になります。
(2) シュウ酸は 2 価です。
市販の食酢を正確に 10 倍に薄めた。この溶液 10.0 mL を、0.100 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液で滴定すると、中和点までに 7.20 mL 必要だった。食酢の酸はすべて酢酸(分子量 60)とし、食酢の密度を 1.0 g/cm3 とする。もとの食酢の (1) 酢酸のモル濃度、(2) 質量パーセント濃度を求めよ。
(1) 薄めた溶液の濃度を c とします。酢酸は 1 価です。
もとの食酢は 10 倍なので 0.720 mol/L です。
(2) 食酢 1 L(質量 1000 g)に酢酸は 0.720 × 60 = 43.2 g 含まれます。43.2 ÷ 1000 × 100 = 4.3 % です。
濃度の分からない塩酸を、ホールピペットでコニカルビーカーにはかりとり、水酸化ナトリウム水溶液で滴定して濃度を求める。次の器具が純水でぬれたままだと、求めた塩酸の濃度は本当の値より大きくなるか、小さくなるか、変わらないか。(1) ホールピペット、(2) コニカルビーカー、(3) ビュレット
(1) 小さくなる。はかりとる塩酸が薄まって H+ の物質量が減り、滴下量が少なくなります。
(2) 変わらない。ビーカーに入っている H+ の物質量が変わらないからです。
(3) 大きくなる。滴下液が薄まるので滴下量が増えますが、計算ではもとの濃度を使うからです。
この問題では、変色域をフェノールフタレイン 8.3〜10.0、メチルオレンジ 3.1〜4.4 とする。次の滴定に、フェノールフタレインとメチルオレンジのどちらを使うのが適切か。どちらでもよいときは「どちらでもよい」と答えよ。理由も述べよ。(1) 酢酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える、(2) 塩酸に水酸化ナトリウム水溶液を加える、(3) アンモニア水に塩酸を加える
(1) フェノールフタレイン。弱酸と強塩基なので、中和点は塩基性で、ジャンプも塩基性側にあります。メチルオレンジは中和点のずっと手前で色が変わります。
(2) どちらでもよい。強酸と強塩基なので、ジャンプが広く、両方の変色域がほぼ入ります。
(3) メチルオレンジ。強酸と弱塩基なので、中和点は酸性で、ジャンプも酸性側にあります。向きが逆で pH は下がっていきますが、選び方は同じです。
濃度の分からない炭酸ナトリウム水溶液 10.0 mL に、フェノールフタレインを加えて 0.10 mol/L の塩酸で滴定すると、赤色が消えるまでに 5.0 mL 必要だった。(1) 炭酸ナトリウムのモル濃度を求めよ。(2) 続けてメチルオレンジを加えて滴定すると、色が変わるまでに塩酸をさらに何 mL 加えることになるか。
(1) 1 段目では Na2CO3 と HCl が 1 : 1 で反応します。c × 10.0 = 0.10 × 5.0 より、0.050 mol/L です。
(2) 1 段目でできた NaHCO3 は Na2CO3 と同じ物質量なので、2 段目も同じ量の塩酸を使います。さらに 5.0 mL です。
0.20 mol/L の酢酸 10 mL に、0.20 mol/L の水酸化ナトリウム水溶液を加える。この問題では、酢酸の電離定数を Ka = 1.8×10−5 mol/L、Kw = 1.0×10−14 (mol/L)2、log101.8 = 0.26、log107.5 = 0.88 とする。(1) 5.0 mL 加えたときの pH、(2) 中和点の pH を、小数第 1 位まで求めよ。
(1) 半分まで中和した点なので、[H+] = Ka です。pH = 5 − 0.26 = 4.74 より、pH 4.7 です。シミュレーターの値は 4.74 です。
(2) 酢酸ナトリウムの濃度は 2.0 mmol ÷ 20 mL = 0.10 mol/L です。
pH = 14 − 5.12 = 8.88 より、pH 8.9 です。シミュレーターの値は 8.9 です。
検算のこつ 計算の前に、中和点の滴下量を大まかに予想しましょう。同じ濃度の 1 価の酸と 1 価の塩基なら、滴下量は酸の体積と同じです。2 価の酸なら 2 倍、滴下液の濃度が 2 倍なら半分です。
このページでは「なぜそうなるか」を、1 滴ずつ動かして確かめました。次は、問題を自分の手で解く段階です。上の確認問題を、解説を閉じて、もう一度解いてみましょう。
量の計算、指示薬の選び方、二段階の中和までを段階的に並べた演習教材(PDF・問題 10 問と解答解説、有料)を note で販売しています。
解説記事:note の解説記事を読む
酸と塩基の学習は、化学で緩衝液と塩の加水分解を計算する内容へ続きます。pH の計算の節の ② と ③ は、その入り口です。